Q:経営理念って本当に必要ですか?何のために作るのでしょうか?
Q:経営戦略の作り方に関する書籍や、事業における定性分析系の情報には、必ずといってもいいほど経営理念の話が出てきます。
しかし、お恥ずかしい話、自社には明確に経営理念と呼べるようなものはありません。経営理念が無くてもそれなりに経営ができているのですが、それでも経営理念を作ったほうがいいのでしょうか?
何のために経営理念を作るべきなのか?を教えてください。
A:簡単に言うと、「経営理念とは会社における精神的な方向性」のことです。
いわゆる「経営戦略」や「経営計画」あるいは「アクションプラン」のように、具体的に何をどうするか?という細部の話ではなく、もっと抽象的なあるべき姿の理想像のことです。
たとえば、野球チームをあなたが経営するとします。チームをより団結させ、方向性を一つにし、継続性を持って成長させるには「コンセプト」的なものが必要になります。
「5点取られても10点取って勝つ、超攻撃型野球!」みたいなものです。
その方向性を球団のトップが作ることにより、監督や獲得する選手の特徴、ドラフトで獲得する選手の優先順位。試合での作戦など全てが「5点取られても10点取って勝つ、超攻撃型野球!」というコンセプトをベースにチームビルディングされるわけです。
会社も同じことです。「お客様に感動と笑顔を与える接客を」という理念をちゃんと持っていて、かつそれを従業員に周知徹底させているならば、絶対にそういう理念が無い会社よりも、丁寧かつ細やかな接客が行えているはずです。
経営者はもちろんのこと、末端の従業員に至るまでの”組織”として働く際の考え方の軸ができる点が経営理念のメリットになります。
ご質問の中にある「経営理念と呼べるものは無いけどそれなりに経営できてます」という点に関しては、正直な話、意外とそういう方は多く見られます。経営理念は作ってないけど経営が順調……という社長様以外と多くいらっしゃるんですね(笑)
ですから、絶対に経営理念は作らないとダメです!というつもりはありません。
しかし、野球の例のように、コンセプトを作って、その理想に向かってみんなでチームビルディングを行うやり方が定石ではありますので、作らないよりは作ったほうがいい。とご理解いただければと思います。
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